首藤康之さんの美しきドキュメントフィルムに酔いしれる。

 

  バレエダンサー・首藤康之さんを追った

ドキュメンタリー映画『今日と明日の間で』。

 

首藤さんといえば、15歳で東京バレエ団に入団し、

以降20年余りにわたり頂点に君臨し続けてきた

日本を代表するトップダンサーのひとり。

退団後はコンテンポラリー作品にも意欲的に出演し、

世界を視野に活躍の幅を広げています。

 


本作に収められているのは、 

首藤さんが駆け抜けた2010年という一年間の記録。

新作『時の庭』の上演にはじまり、

名作『空白に落ちた男』や『アポクリフ』の再演と、

休む間もなく次々とステージに立つ首藤さん。

さらに郷里・大分のバレエ教室、初舞台を踏んだ市民劇場、

そして今は亡きモーリス・ベジャールの教えを請う

若かりし日の姿といった貴重な映像も。

 


また作中は、振付家の小野寺修二やシディ・ラルビ・シェルカウイ、

中村恩恵、ダンサーの斎藤友佳理ら、

首藤さんと縁の深い人物にインタビューを敢行。

彼らが共通して口にする首藤像は、

“不器用。

けれど脇目もふらず作品に向かい、

一度掴んだものは決して手放さない”ひと。

舞台でみせる優雅な舞いを知る者としては、少々意外な言葉。

だがこれは、本人も認めるところ。

自身の口で語られてゆく、バレエとの出会いと衝撃、

学校に行く間も惜しみ稽古場で過ごした青春時代、

バレエひと筋に生きてきた日々……。

バレエに選ばれたひと。

その実は、バレエを愛してしまったひと、なのかもしれない。

 

尽きることない情熱のもと、今なお高みを目指す横顔は、

どこまでも無垢で美しい。

また本作用につくられたという、中村恩恵振付・椎名林檎作曲による

ソロ作品『Between Today and tomorrow』も必見。


 

『今日と明日の間で』

2012年1月7日〜、東京都写真美術館ホール  他にてロードショー。

出演:首藤康之

中村恩恵、斎藤友佳理、小野寺修二、シディ・ラルビ・シェルカウイ

エグゼクティブプロデューサー:甲斐真樹

プロデューサー:石川朋子 

監督:小林潤子 

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