昨夏、本拠地・りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館 劇場で初演を迎えた
Noism1&Noism2合同公演 劇的舞踊『ホフマン物語』。
ジャック・オッフェンバックの同名オペラに材を得て、
オリジナル台本のもと編み出された全三幕・計二時間に及ぶ壮大なステージである。
あれから一年あまり、かの物語が再び幕を開けるというーー。
12月に迫った再演を前に、Noism芸術監督であり演出・振付家の金森穣さんに、
作品についてお話を聞いてきました!
——メインカンパニーNoism1&研修生カンパニーNoism 2初の合同公演、
そして新潟限定公演として大きな話題を呼んだ本作。
振付家・芸術監督の立場から、再演を迎える現在の心境をお聞かせください。
金森「再演は本当にありがたいですね。
過去に創った作品にもう一度手を加える
チャンスを与えられるのって、
振付家にとって凄く大切なことだと思うんです。
日本って新作主義だから、
若い頃からどんどん新作ばかり創ってますよね。
それはそれでいいけれど、
もう一度改めて作品に向き合ったときに成長を感じたり、
新たな発見をすることもやっぱりある訳でーー。
なので再演はとてもいい勉強になるし、
また今回『ホフマン~』に取り組むことができるのは非常に嬉しいですね」
——前回のステージを終えた時のお気持ちはいかがでしたか?
金森「Noismとして、“ああ、ここまで来たか”というのが素直な感想ですね。
Noism2という下部組織ができたことで、Noism 1のメンバー10人だけでは
難しかった要素を入れることができた。登場人物のボリュームも出てきたから、
例えば群舞のシーンだったら本当に“群舞”になったりする。
そういう意味では作品の善し悪しだけではなく、
カンパニーとして持っておくべきレパートリー、Noism1&2合同レパートリーとしても、
この作品を創ることができて良かったなと思います」
——芸術性にエンターテインメント性が加味された、
Noismレパートリーの中でも新しいテイストの作品でしたね。
これをきっかけに、ファン層もグッと広がったのでは?
金森「『ホフマン~』は金森穣とNoismの新たな挑戦だったし、
たぶんこの作品でNoismに入りやすくなった方も沢山いるのではないでしょうか。
ただ間口が広がるきっかけになればと思いはしたけど、
実際に創っている最中に“こうしたらきっとお客さんが喜んでくれるだろうな”とか、
具体的に観客の期待に応えようと意識したことは一切ありませんでした」
——創り手として、観客の想いを意識することはないと?
金森「意識はしないし、仮に意識したとしても、予想は大抵はずれますね(笑)。
“観客”ってひと括りに言うけれど、500人のお客さんがいたら、
500人それぞれの方が何を受け取ってくれるかなんて本当にわからない。
例えば、再演したときにお客さんが来なかったり、2日目の上演時に観客が減っていたり、
拍手がなかったり……、そういう後々のリアクションでしかわからない。
だから自分としては、信じるものを作っているだけですね」

