ラッセ・ハルストレム監督 来日インタビュー

 映画『マイライフ・アズ・ア・ドック』、『ギルバート・グレイプ』、『サイダーハウスルール』、『HACHI 約束の犬』などで知られるラッセ・ハルストレム監督が、今週末の9月23日(金・祝)公開になる新作映画『親愛なるきみへ』のプロモーションで来日し、この機会にお話を伺った。

 今回の来日は、ハルストレム監督にとって、1994年『ギルバート・グレイプ』以来。同作でジョニー・デップの弟役を好演したレオナルド・ディカプリオと同行してから、二度目の来日となる。

 新作『親愛なる君へ』は、『きみに読む物語』のベストセラー作家、ニコラス・スパークスによる原作。海辺で出会った女子大生サヴァナと特殊部隊に所属するジョンのひと夏の恋愛と、離れ離れになっても紡がれる手紙のやり取りを丹念に描く。人の心の機微を丁寧に描くハルストレム監督ならではの、誠実でウェルメイドなラブストーリーとなっている。

 ハルストレム監督の映画では、いつも新しい役者が見出され、スターになっていく。『ギルバート・グレイプ』ではジョニー・デップ、レオナルド・ディカプリオを、『サイダーハウス・ルール』ではトビー・マグワイア、シャーリーズ・セロンがスターになっていった。今回のキャスティングについて語る。

 「チャニングは感受性に優れ、賢く、肉体も申し分ない。アマンダはチャーミングな魅力とユーモアを持っている。2人とも、素晴らしい出会いだった。特にアマンダは本当に素晴らしかった。彼女がジョンに歌を歌うシーンが最後のテイクだったんだよ。彼女が素晴らしい歌声を持っていることは知っていたから、恋に落ちた2人を表現するために歌を歌うシーンを作った。すると彼女は自分で作った歌を、即興で歌ってくれたんだ。1テイクでOKだったよ。二人の恋をエモーショナルに盛り上げる、すばらしいシーンになった。」と絶賛していた。

 『ギルバート・グレイプ』や『サイダーハウスルール』などの頃から何年にも渡り、切ない恋の痛みを描くハルストレム監督。新鮮な感情を保ち続ける秘訣は?

 「私が映画を作るときには、俳優の衝動、感情で脚本を変化させるようにしている。現場の雰囲気はドキュメンタリー的ともいえるかもしれない。何テイクもとって、役者の感情を引き出すんだ。実際に恋に落ちて欲しいとさえ思っている(笑)誠実に、リアルな感情を常に追求しているよ」

 常にみずみずしい作品を作り続ける名匠・ラッセ・ハルストレム監督。これからも、常に新鮮できらめくような新作が届くのを楽しみに待ちたい。

■作品データ

「親愛なる君へ」

監督:ラッセ・ハルストレム

出演:チャニング・テイタム、アマンダ・セイフライド

2011年9月23日(金・祝)より新宿ピカデリー他全国ロードショー

【URL】http://www.shinkimi.jp/

■ストーリー

 2001年、ジョンとサヴァナは、海辺で偶然出会い、2週間で恋に落ちる。しかし、軍の特殊部隊に所属するジョンは休暇が終わり戦地に赴かねばならず、1年後に退役してサヴァナの元に帰る約束を交わして旅立つ。戦地とサヴァナのいるサウスカロライナの間で何度も手紙を交わし、絆を保とうとするが、アメリカ同時多発テロきっかけにまた戦地へ行くことになり、約束は破られてしまう。二人の未来は予想もしない方向へと運命を変えていって…。