オーシザーブル

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独自の感性で時代を牽引する老舗の“世界観”に浸る

 2007年12月某日。六本木『オー・シザーブル』に、犬養裕美子さん、大谷浩己さん、浅妻千映子さんといった、本誌でもおなじみの面々の姿が。この夜は、29年目の冬を迎えたこの店に、新しく迎え入れられた河井健司シェフのお披露目会が催されていた。
 河井シェフは、渡仏後アラン・サンドランス氏の下で5年半に亘り研鑽を積んだ。氏は2005年に、それまで28年間に亘りキープしてきた三ツ星を返上し業態変換。店名も『ルカ・キャルトン』から『サンドランス』と改め新展開を計ったが、河井シェフはその変革期を支えた後、’07年8月に帰国。フランスでの修業中に『オー・シザーブル』と同経営の西麻布『ビストロ・ド・ラ・シテ』の古屋壮一シェフと交流があったことから、今回この店の5代目シェフとして厨房を預かることになったという。『マノアール・ダスティン』五十嵐安雄シェフ、『アラジン』川崎誠也シェフ、『ル・マンジュ・トゥー』谷昇シェフなど、多くの料理人を輩出してきた、紛うことなき名門。看板は重いはずだが「柔軟で冷静。実年齢よりも大人な印象を受けました」という浅妻氏の言葉通り、河井シェフは実に落ち着いて現状を見据えている。
「今の東京のレストラン事情は正直ピンと来ていないんです。フランスでも大資本によるレストラン経営の流れが加速していますが、本当はもっと料理人の個々の力が発揮できる形式の店が増えるべきだと思っています。そんな中、個人オーナーによる老舗レストランというステージで仕事ができるのは幸運なこと」と語る。
 そして犬養さんも「’07年は、新丸ビル、東京ミッドタウンといった商業施設のオープンラッシュだったけれど、食の経験値を積んでいる人ほど、シェフの顔が見える店、息づかいを感じる料理を求めていると思う」と、現在のダイニングシーンを分析する。
 さて、この日は「フォワグラのソテー マデラワインソース」など『オー・シザーブル』の歴史あるスペシャリテと、新たにメニューに名を連ねた、河井シェフによる料理の両方が登場。味わってみての感想や如何に?
「ソーセージやハムはお店の名物メニューになると思います」とは浅妻さん。また大谷さんも「シャルキュトリーの素晴らしさは特筆すべきものがありますね。また、サブレ生地を使った温野菜のギャレット仕立てのニュアンスも、これまでの『オー・シザーブル』が提供してきた“上質な料理”という印象は保ちつつ新しさを感じさせるもので、新しい形の高級店が生まれる瞬間に立ち会った気がする」。
 そして犬養さんは「非常にオーソドックスなものをいただいた、という気持ちです。東京のレストランがこぞって新しいことをしようとする中で、’08年オープン30周年を迎える老舗がやるべきことをきちんと押さえている。それはやはり、オーナーである関根さんご夫妻の存在が大きいと思います。“おいしさいは、シンプルであってこそ印象深い”と改めて思いました」。
 新たなダイニングの登場には心が躍るが、同時に、長く愛され続けている店の存在が、東京のレストランシーンに深みを与えていることを再認識した夜だった。

Information

住所

港区六本木7-13-10 宮下ビル1F

電話

03-3479-2888

アクセス方法

六本木駅4b番出口より徒歩3分/乃木坂駅3番出口より徒歩8分

営業時間

昼 12:00 ~ 15:00(14:00)/夜 18:00 ~ 23:00(22:00)

定休日

日曜日

席数

18席

その他の座席情報

全席禁煙/パーティ対応可/6歳以下の子供同席可

一人あたりの予算

昼:¥3,600~/夜:¥6,000~

メニュー

昼:コース¥2,800~/夜:コース¥7,500~

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VISA JCB Diners AMEX MasterCard

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